せどりを行う人にとって確定申告は避けて通れませんが、方法に不安を抱えている人は多いです。この記事では、確定申告の対象者からパターン別の必要性、具体的なやり方まで詳しく解説します。せどりで使える経費や、よくある質問についても解説しています。
適切に確定申告を行えば、税務上のリスクを回避し、安心してせどりを続けることが可能です。記事を読めば、せどりの確定申告に関する疑問が解消され、自信を持って確定申告に臨めます。
確定申告の対象者

確定申告が必要な人は以下のとおりです。
- 48万円以上の事業所得がある個人事業主
- 給与所得や退職所得以外の所得が20万円を超える人
- 給与収入が2,000万円を超える人
- 年末調整未実施の給与と他所得の合計が20万円を超える人
- 純損失の繰越控除を受けた人
- 所得税の還付を受けたい人
- 住宅ローン控除を受けたい人
せどりで稼いだ所得も確定申告の対象です。
【パターン別】せどりで確定申告が必要な場合

せどりの確定申告は、本業か副業か、収入の金額によって必要性が変わります。以下のパターン別に、せどりで確定申告が必要な場合について紹介します。
- せどりが本業の場合
- せどりが副業の場合
- 事業目的以外でメルカリやAmazonで物を売った場合
せどりが本業の場合
せどりを本業として行う場合、収入から経費などを差し引いた事業所得が年間48万円以上であれば、確定申告は必須です。確定申告では、年間の売上と経費を正確に記録してください。以下の点に注意しましょう。
- 帳簿の記帳と保存
- 領収書の保管
- 事業用銀行口座の開設
青色申告を選択すると、65万円の特別控除が受けられます。確定申告書B第一表・第二表の作成が必要ですが、メリットは大きいです。所得税や住民税、国民健康保険料などの納付も発生するため、計画的に資金を準備しましょう。
せどりが副業の場合
せどりが副業の場合、確定申告の必要性は副業の所得の金額によって決まります。副業の所得が20万円以下であれば、確定申告の必要はありません。ただし、副業の所得が20万円以下でも、確定申告で経費を計上することで節税効果が得られます。
副業の所得が増えると、配偶者控除や社会保険の扶養に影響が出るため、注意が必要です。副業の所得が103万円を超えると、配偶者控除が受けられません。130万円を超えると、社会保険の扶養から外れます。
副業の所得税は、本業の給与所得と合算して累進課税されるため、税率が上がります。確定申告の際は、副業の所得を雑所得として申告してください。
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事業目的以外でメルカリやAmazonで物を売った場合
事業目的以外で、メルカリやAmazonで物を売った場合、確定申告の必要性は状況によって異なります。個人的に不用品を処分する目的での売却であれば、確定申告は不要です。以下のような場合は、注意が必要です。
- 20万円超の年間売上
- 継続的・反復的な売却
- 趣味範囲を超える利益
上記の条件に当てはまると事業とみなされ、確定申告が必要になります。売却頻度や金額が増加すると、税務署から指摘されます。利益が少額であっても、記録を残しておきましょう。不明な点がある場合は、税理士や税務署に相談してください。専門家のアドバイスを受ければ、適切な対応ができます。
せどりの確定申告の必要書類とやり方

せどりの確定申告には、書類の準備と正確な手順が重要です。以下について解説します。
- 確定申告に必要な書類
- 確定申告の手順
- 青色申告と白色申告の違い
確定申告に必要な書類
確定申告に必要な書類は、以下のとおりです。
- 確定申告書(所得税及び復興特別所得税の確定申告書B)
- 収支内訳書または青色申告決算書
- 売上・仕入台帳
- 経費の領収書
- 帳簿(現金出納帳、売掛帳、買掛帳など)
- 源泉徴収票
- 銀行通帳
- 前年の申告書控え(2年目以降)
- マイナンバーカードまたは通知カード
- 印鑑
上記の書類を準備すれば、確定申告はスムーズです。売上や経費に関する記録は重要なため、日頃から丁寧に記録をつけておけば、確定申告の際に役立ちます。
確定申告の手順
確定申告の手順は以下のとおりです。
- 必要な書類を準備する
- 国税庁のe-Taxサイトにアクセスする
- マイナンバーカードを使用してログインする
- 確定申告書等作成コーナーで必要事項を入力する
- 申告書の内容を確認する
- 電子署名を行い、送信する
- 受付結果を確認し、控えを保存する
上記の手順に従えば、せどりの確定申告を適切に行えます。初めての方でも、1つずつ丁寧に進めていけば問題ありません。
青色申告と白色申告の違い
青色申告と白色申告には、いくつかの重要な違いがあります。青色申告の特徴は以下のとおりです。
- より詳細な記帳
- さまざまな税制上の優遇措置
- 最大65万円の特別控除
- 赤字の繰越は3年間可能
- 家族従業員の給与の経費計上可
- 減価償却方法の選択可
- 7年間の帳簿の保存期間
- 低頻度の税務調査
白色申告の特徴は以下のとおりです。
- 簡易的な記帳
- 限られた優遇措置
- 10万円の所得控除
- 赤字の繰越不可
- 家族従業員の給与の経費計上不可
- 定額法のみの減価償却
- 5年間の帳簿保存期間
- 高頻度の税務調査
上記の違いを考慮し、事業規模や経営状況に合わせて適切な申告方法を選択しましょう。専門家のアドバイスを受けるのもおすすめです。
せどりで使える経費

せどりビジネスでは、適切な経費管理により節税効果が期待できます。以下について解説します。
- 経費にできる項目
- 経費の仕訳例
- 仕入税額控除
経費にできる項目
せどりで経費として計上できる項目は多岐にわたり、主な経費項目は以下のとおりです。
- 商品の仕入れ代
- 送料・梱包材費
- 販売手数料
- 在庫保管費
- 交通費
- 通信費
- 事務用品費
- 減価償却費
- 家賃・光熱費の一部
- 広告宣伝費
- 研修費・セミナー参加費
上記の経費を適切に計上すれば、課税対象となる利益を減らせます。しかし、経費として認められるのは、事業に直接関係するものに限られます。家賃や光熱費は、事業で使用する割合のみ経費としての計上が可能です。
経費として計上する際は、領収書や明細書などの証拠書類を保管してください。税務調査の際に、提示を求められるためです。適切な経費管理は、せどりビジネスの収益性向上につながります。
経費の仕訳例
ブランドせどりの経費の仕訳例をいくつか紹介します。経費の正しい計上は、適切な確定申告に欠かせません。最も一般的な仕訳は、商品の仕入れに関するものです。10万円でブランド品を現金仕入した場合、以下のように仕訳します。
- 借方:仕入100,000円
- 貸方:現金100,000円
商品を発送する際の送料も、経費として計上が可能です。3,000円の送料を現金で支払った場合、以下のように仕訳します。
- 借方:送料3,000円
- 貸方:現金3,000円
梱包材の購入も経費です。5,000円分の梱包材を購入した場合、以下のように仕訳します。
- 借方:消耗品費5,000円
- 貸方:現金5,000円
オンラインマーケットプレイスの販売手数料も、忘れずに計上しましょう。売上の10%が手数料だった場合、以下のように仕訳します。
- 借方:販売手数料10,000円
- 貸方:現金10,000円
上記の仕訳例を参考に、せどりビジネスの経費を適切に記録し、確定申告に備えてください。
仕入税額控除
仕入税額控除は、仕入れにかかった消費税を控除できる制度のため、せどりビジネスに欠かせません。課税売上高が1,000万円を超える事業者が対象となり、仕入れた商品の消費税額を売上の消費税額から差し引けます。仕入税額控除を利用するには、帳簿や請求書などの保存が必要です。いくつかの注意点もあります。
簡易課税制度を選択している場合は適用されません。免税事業者からの仕入れは、控除対象外です。仕入税額控除を活用すれば、せどりビジネスの収益性を高められます。
ただし、適切な記録管理と計算が必要なため、専門家に相談するのがおすすめです。仕入税額控除を正しく理解し活用すれば、ビジネスの効率化と利益の最大化につながります。
せどりで帳簿を付けるコツ

せどりでの帳簿付けは、正確で効率的な管理を実現するために重要です。適切に帳簿を管理すれば、事業の健全性を保ち、税務申告をスムーズに行えます。以下の点を意識して帳簿をつけることは、せどり事業の成功に欠かせません。
- 定期的な記録を心がける
- 会計ソフトを活用する
- 経費は詳細に記録する
- 月次・年次で定期的に見直す
定期的な記録を心がける
定期的な記録を心がける習慣があれば、正確な財務状況を把握しやすくなり、経営判断の精度が向上します。毎日の売上と支出を記録すれば、日々の財務の流れを明確に把握できます。週に1度は記録を確認し、誤りがないかチェックしてください。小さなミスも早期に発見し、修正できます。
売れた商品と仕入れた商品の情報は、詳細に記録します。よく売れている商品と、売れ残っている商品の情報を把握することが可能です。取引があった日に記録をすれば、時間が経過して情報が曖昧になるリスクを避けられます。売上のトレンドを把握するには、グラフや表による記録の視覚化も有効です。
データを直感的に理解しやすくなり、より良い経営戦略を立てられます。定期的に記録を取ることは、事業の健全性を保つために役立ちます。
会計ソフトを活用する
会計ソフトを活用すれば、データ入力の手間が減り、時間を節約できるため、せどりビジネスに効果的です。会計ソフトには、売上や経費の計算を自動で行う機能が多く備えられています。
会計ソフトを活用することにより、計算ミスを減らし、財務状況を正確に把握できます。以下のような特徴のある会計ソフトを選べば、せどりビジネスの効率が向上し、スムーズなビジネスの運営が可能です。
- 電子帳簿保存法に対応している
- 複数のECサイトと連携し、売上や在庫を一元管理できる
- モバイルアプリが提供されている
経費は詳細に記録する

財務管理の正確性を保ち、税務申告をスムーズに行うためにも、経費を詳細に記録することは欠かせません。すべての仕入れや経費を、具体的な日付とともに記録します。交通費や梱包材費、送料などの直接経費だけでなく、間接経費の記録も忘れないようにしてください。
それぞれの経費が、どの商品の仕入れや販売に関連しているかを明確にすることが可能です。領収書やインボイスも、データまたは紙の形で保存します。
記録を整理しておけば、税務申告時に必要な情報を迅速に把握し、必要な書類をすぐに提出できます。正確で詳細な経費の記録は、ビジネスの利益を正確に把握し、未来の経営計画に役立てるための基盤です。
月次・年次で定期的に見直す
月次や年次での定期的な見直しは、経営の健全性を維持するうえで重要です。売上や支出のデータの正確性が保たれ、年間の経営成績を正確に評価できます。月末には、売上データと支出データを確認し、記録ミスの有無を検証してください。
年度末には、売上高と利益を計算し、年間の経営成績を評価します。税金計算に必要な、領収書や請求書の整理と会計ソフトへの記録も含まれます。
領収書や請求書の保存期間と管理方法を改めて確認し、必要に応じた管理方法の改善を行ってください。定期的な見直しは、次年度の販売戦略や仕入れ計画を立案するために欠かせません。
せどりの確定申告に関するよくある質問

以下のよくある質問に回答する形で、せどりの確定申告に関する注意点を紹介します。
- どのくらいの利益から確定申告が必要?
- 無申告の場合のリスクは?
- 法人成りすると節税できる?
どのくらいの利益から確定申告が必要?
せどりで確定申告が必要となる利益の目安は、副業と本業で異なるので注意しましょう。副業の場合、年間の事業所得が20万円を超えると確定申告が必要です。本業では、年間の事業所得が48万円を超えた場合です。赤字の場合でも確定申告をすれば、翌年以降の所得から控除できます。
将来的な節税につながるため、検討してください。ただし、確定申告が必要かは個々の状況により異なります。税理士や会計士に相談すれば、自分の状況に合った適切なアドバイスを受けることが可能です。
無申告の場合のリスクは?
無申告の場合、追徴課税や延滞税の支払いが必要になるほか、重加算税が課されます。他にも、以下のようなリスクがあります。
- 税務調査
- 罰金刑・懲役刑
- 社会的信用低下
上記のリスクを避けるためにも、適切に確定申告を行ってください。
法人成りすると節税できる?
法人成りによる節税効果は、個人の状況によって異なります。年収が多いほど、法人化のメリットが大きいです。法人成りで節税できる主な理由は、個人事業主と法人の税率の違いです。個人事業主の場合、所得税は累進課税制度が適用されるため、収入が増えるほど税率が高くなります。
一方、法人税は一律の税率が適用されるため、高収入の場合は税負担が軽くなります。しかし、法人化には維持費用や事務負担が発生するため、以下のような点を考慮して慎重に判断してください。
- 売上規模や利益率
- 将来の事業拡大計画
- 法人化後の給与設定
法人成りのタイミングや税務上の影響は、専門家である税理士に相談してください。税理士は、個々の状況に応じた適切なアドバイスを提供してくれます。
まとめ

せどりは、在宅で月10万円稼ぎたい人や副業で収入を増やしたい人にとって魅力的な選択肢です。しかし、確定申告を忘れてはいけません。せどりの収入や状況に応じて、適切に確定申告を行ってください。
確定申告を正しく行えば、経費の控除や仕入税額控除などのメリットを得られます。以下のような確定申告に関する知識を身に付ければ、より効率的にせどりビジネスを運営できます。
- 青色申告と白色申告の選択
- 必要書類の準備
- 経費の管理
せどりを始める際は、利益だけでなく税務処理も重要です。確定申告の知識を身に付ければ、安心してせどりに取り組めます。
» せどり副業で稼ぐ!始め方から稼ぐコツまで詳しく解説
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